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閉店後

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入口の灯りを取り替える
今までは白いもの 月灯りをイメージして
これからは赤いもの 太陽です

月は冷ややかで 澄んでゆく
太陽はポカポカと 育ててゆく光
夜に向かって咲く花もあるのだから
月灯りも 育むものがあると思う
太陽は 伸びてゆくもの
葉っぱをぐんぐん育てます

取り替えてみて
よし と思った
太陽の灯りが
心地好い季節になったのです



























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by shokanshu | 2017-07-25 21:21

定休日

よく眠って
ようやくぼんやり
回る扇風機
朝のラジオからオーケストラの音
ヴァイオリン フルート ホルン 
コントラバスの低音
鈴のような音はなんだろう
ティンパニがゴロゴロいった
トランペットの音を探してしまう

みんなで世界をつくるオーケストラ
例えば
喫茶[ ε ]を誰かと一緒にできたなら‥
ときどき考える
やりたいこと
きっと必要と感じることはどんどん増えて
ケンカしながらでも
一緒につくってゆける誰かがいたなら‥

ラジオから拍手の音
「組み合わされた風景」というタイトルの曲でした アナウンサーの声

一日の中で場面はいくつも変わる
一人のわたしが向かう風景はいくつあるかな
指折り数えてみたりして
今はフルート
次はビオラ
ギターも弾いてみたいなぁ‥

全体的に進めてゆこう
指揮棒をそっと上げてみる

さて
珈琲を飲みに出かけよう
























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by shokanshu | 2017-07-23 08:16

水辺の向こうに

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絵は、人の目に触れて育つときいて
展覧会から帰ってきた作品を
箱から出して確かめてみる

店の棚 ここだな、と見つけた場所は
あぁなるほど と
わたしの中でしっくりいった
ここに飾って
ゆっくり浮かべてみたいこと

Vashti Bunyanの『Heartleap』というアルバムは
静かな秘密を聴いているようで
「Across the Water」という曲は
その はじまり

何かをしなきゃ とか してやろうとかじゃなくて
そのままのわたし
そのまま
そっと描けるといいな























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by shokanshu | 2017-07-19 18:40

ミネルヴァ

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目を閉じて
静かに珈琲を味わう
ゆっくりと大切に飲んでみたい
「コハク」という名前のオールド珈琲

世界の珈琲豆 ミネルヴァ
出会ったのは 19歳か二十歳の頃で
引っ越してきた街、武蔵境
散歩していたら迷ってしまい
小路に入ったら ぱっと現れたようでした

「専門店」の看板に緊張しながら
わくわくと扉の中へ
店内には珈琲豆だけでなく、紅茶やハーブティーも並んでいて
珈琲に親しみの少なかったわたしは
「魔法のリンゴ」という名前の紅茶を購入
家に帰って湯を沸かし
紅茶の袋を開けたときの
素晴らしい香り
今もこの香りをかぐと
あの頃暮らしたアパートが浮かびます


ミネルヴァへ、それからずっと通ったわけではありませんでした
何年も経って
好きな飲み屋さんなんてできた頃
その店主さんとの会話に
ミネルヴァは再び現れました
ドキドキしながら訪ね
初めて珈琲豆を購入
ペルー ヤネッシャ


美味しい珈琲豆 珈琲屋さんはたくさんあって
珈琲をたてるひと 場所 時間
それをいただくひとのその日の気持ち
嗜好品である珈琲は
きっと 幾通りもの姿があるのでしょう

店を始めるときに
真っ先に浮かんだミネルヴァ
いい予感がしたんです
いつか道に迷って出会った場所

ネルに入った挽きたての珈琲豆
てん てん てん‥
点滴でゆっくりと湯を注ぎ
現れる 琥珀色の飲み物
トンネルを抜けて出会う場所


「コハク」を飲んで
出会った景色です



























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by shokanshu | 2017-07-13 14:14

日織り

早起き
目を覚まして
着替える服は前の晩に用意した 白と黒
ゆったりしたキュロットから素足が覗ける
新しい靴が欲しい

久しぶりにフランス語を聞いた
意識して 耳を澄ます
遠くに浮かぶ 23歳の夏休み
そうしていたら チリリン
これから旅立つという
はじまりのお客様


大切に曲を選ぶこと
今を感じながら


グルジア
ピロスマニ
白い牛 黒い牛
花嫁 踊り子
復活祭


大切に聴くと心地好くて
何度も耳を傾ける サックスとピアノ

今日はひそやかに空間が変わった
新しい暮らしがいつのまにかスタート


日々を織る


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by shokanshu | 2017-07-12 22:16

店があること

今日、忘れたくない言葉をかくなら

キラキラしたあの子と話して
奮いたたせる希望
絵描きさんと穏やかに夢をみた
未来の居場所
冷たい キューバのアイスコーヒー
それから
モヒカンの救世主さん
「ここで誰かを幸せにするなら」
その言葉にときめく わくわくする自分を見つけて
「現実」らしいものは
本当はそれほど怖くないのかもしれない
やわらかくて

素直な言葉




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by shokanshu | 2017-07-11 19:07

夏の日

ピーッピーッピーッピーッ
洗濯が終わった合図にはっとして目を開ける
今日は晴れて夏の陽気
物干し場に咲いた紅い花が生き生きしてる

資源ゴミとペットボトルを収集所にだして
キッチンがすこし綺麗になったように感じる
収集日を今週は忘れなかった
それを守るだけで、暮らしをすこし守れたようで誇らしい

週末に始まるグループ展に向けての絵を梱包して発送
期日を守れたことに、また爽やかな気持ちになる
コンビニでくじを引いたらガリガリ君が当たった
カランカランカランカラン
鐘を鳴らしながら
「いいことありますように」
名物おばちゃんがニコッと笑った

ケークサレの材料を買って店に向かう
自転車に乗って環七を越える
高円寺に引っ越してきてもうすぐ三年
それまでは川の近くでながく暮らした
都会には川はないのかと嘆き
環七と青梅街道を川に見立ててよしとしている
なかなか激しい川であるけど‥

小道に入り
楽しみにしている教会の貼り紙を確認
本日の言葉は 「自分の目から」
今日はすこし賑やか
小さな子の手をとる若いママ達

角を曲がって 葉っぱが見えた
自転車を止めて
重たいシャッターを身体全体で押し上げる
ガラスの向こうに
今日を待つ 椅子 テーブル コーヒーカップ
ガラガラガラ‥ 扉を開けて
チリリンと最後に鈴の音
一日が始まる


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by shokanshu | 2017-07-06 14:31

猫泥棒

すこし先のご近所さんの家で子猫が生まれた
わたしは庭へ忍び込み
用意したナップサックにそっと盗んだ
にゃーにゃーいう背中
ご近所さんは飽きれながら見逃してくれて
2時間ほど家へ連れ帰った
あれは 小学校何年生だったかな

今日は猫に会わなかったから
きっと誰かが少しの間連れ帰っているのかもしれない

いつもの帰り道の森
猫がぼて、ぼて と大福のように落ちている
今夜はどうかな
見つけると嬉しい



片付けを済ませて
ビールを飲みながら猫スタンプを押していたら
猫のことしか浮かばなくなった
ねこ ねこ
帰ったら
『ノラや』を読みかえしてみようか



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by shokanshu | 2017-07-05 23:40

あなたに

あなたに手紙を書こうと思ったのは


朝目覚め、光を浴びる
顔を洗って 服を選んで
珈琲の匂い ちょっとした甘いもの
自転車に乗って向かう場所

植木の水やり
掃き掃除
新しいタオル
それからスコーンを作り始める

日が暮れると セピア色
わたしはうっとりしながら
窓が青く染まるのを待つ
行き交う人々
ガラス一枚を隔てただけで
通りはいつも映画の途中

今日はずっとグレングールド バッハ
心が整ってゆくと評判で わたしもそれを信じてる
それから
Molly Drakeのレコードに変わった

激しい通り雨はいつのまにか止んで
また あなたのことを待つ



ときには眠らずに夜明かしをして
続いてゆく毎日のこと

限りがあるんだ
そのことを思い出して
手紙を書きたくなりました


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by shokanshu | 2017-07-04 17:12