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ナルシスの花

庭に芽が出ているのに気がついた
これは、水仙でしょう、この葉の形は
昨年、咲き終えた球根をいただいて、なんとなく植えていたもの
植えたというか、ただ、埋めておいただけなのだけれども
洗濯物を干して、紫陽花が乾いている様子だったので水をあげた
その隣に、ちいさく頭を出しているのを見つけた
かわいい
わぁ、と嬉しくなった

水仙を、昨日は抱えて帰ってきたのだった
アルバイト先のお花屋さんで季節の花が咲いている
今は梅の花や、万作というのも出てきていた
そして、水仙
すこし前から描きたくて絵が頭に浮かんでいる
ご近所でもこれから咲いて見かけることになりそうだけれど
勤め先で買える楽しさが嬉しい

水仙はいい香りがする
電車の中でちょっと眠くなり、立ったまま目を閉じると
うつむいた顔が花に近づき香りが舞った
その香りにはっとして目を開き、もう一度香った
今は玄関にあって
今朝、玄関を掃き掃除してゴミ出しを終えて扉を開けたら香った
水仙があるのを忘れていたのではっとした
掃除をしたご褒美のよう


今日は一日家に居られる日
水仙を描きはじめよう






























# by shokanshu | 2022-01-28 13:22

まだまだ寒い

ストーブのそばから離れられない
今日は出かける仕事はなくて、家のこと
そんなに陽は出ていないけれど布団を干して、洗濯をして
そのくらいか
家のことといっても、何もしていないに等しい
家でやる仕事、と言い換えよう
春の個展のDM作りをしていた

朝一番の珈琲はルワンダ
点てる準備をしている間に餅を焼く
いただいた手つきのお餅はほんとにご馳走!
やわらかくて、身体が温まる
冬は、お餅と珈琲の朝だ
そんな風にしていた、以前暮らした部屋を思い出していた
東京の西のほう
平屋の東側の部屋、「ニコイチ」と呼ばれるスタイル
6畳間と3畳間
南側の庭に出っ張る形でお風呂があって、とても日当たりがいいので黴とは無縁
2畳ほどのちいさな台所でお餅を焼いた
お気に入りのカップで珈琲を飲んで
築50年といっていたっけ
かなりのオンボロで
わたしの大切なお城でした
ときどき庭に猫が来ていた
それは今も変わらないな
猫と暮らしたことはないのだけれど
道で猫を見つけたり、気配を感じると嬉しい

心地好い家をつくりたい
猫は家に付くというけれど
わたしも、帰りたい家をつくりたいなぁ
部屋がまた倉庫化してきた、まずい
処分しようと分けた本は廊下に積まれたままで
新しい絵はどんどん増えていく
描くスペースが小さくなっていく
困ったなぁ
さっさとやりますか、美味しいお餅でお腹も温まった
シャンシャンシャンとやってしまって
今夜はさっぱりしたお布団で眠れますように









# by shokanshu | 2022-01-25 19:02

満月の夜に

個展「月の夜」を終えた
名残惜しい気持ちを抱えてお店を出た
ガラガラにくくりつけた絵を運ぶ道
まるくて明るいお月さまがずっと浮かんでいた

たのしかったな、十日間
芝居小屋のような会場に現れる登場人物
わたしもその一人
ほっそりした月がふくらんでゆくように
満ちていった
人が居る
しばらく過ごして、残してくれる気配
皆さんの気配が満ちて満月になった
穏やかな心地の最終日を迎えられたのは
十日の間に残してくださった皆さんの気配と
二階の有賀さん、店主の石井さんとのやりとりが満ちたから

絵をシンプルに、まっすぐに観るには
からっぽの空間が向いていると思う
集中して、絵と一対一になれる場所
お店はそうではない
空間に気配が強く残る
それを含めて、展覧会になるのが面白い

来月、再来月も展覧会の会場はお店
その先は
絵をシンプルに、まっすぐ観ることに集中したい
四月は銀座のあかね画廊
からっぽの空間
(続いてきた時間の気配はある。温かな気配。)
一枚一枚とやりとりができるように展示できたらと思う
とても楽しみ




























# by shokanshu | 2022-01-19 01:38

そこに在る

ふくふくと
ふくらんでゆく
月の形が変わった
ほっそりと、素晴らしく美しかった三日月にはじまって
今夜見上げた月はふっくらしていた
満月に近づいている

個展会場へ毎日顔を出すけれど
他の仕事を終えてからの日は僅かな滞在時間になる
そのすこしの時間に合わせた顔、交わした言葉
描いた絵がそばにある場所で話す言葉は
わたしがわたしのまま話す言葉
それぞれの仕事先のわたしも、わたしなのだけれど
いちばんそのままの感じがするのは
描いた絵がそばにある場所

12年前だった
そうか、江戸川乱歩の『鏡地獄』を描いたんだった
zaroffでのグループ展での題材
どんなお話だったかな、どうしてこの話を選んだのだっけ
グループ展のお誘いをいただいて、初めて江戸川乱歩を読んだ
お店に並んだ厚い全集を少しずつ読ませていただいた
吉祥寺の古本屋さんで見つけて買った全集(選集だったかな)の文庫本は、表紙がアルバイト先の喫茶店と似ていて気に入った
暗い土の中にあかりが灯ったような写真

12年なんて歳月は、たいした長さでない気がするけれど
もう決して触れない
ついさっきのものにも、もう触れない
遠いのだろうけど
別の場所にあるというだけで、近いような気もするし
そんなこといったら全部そうで
過ごしてきたすべてが、触れた景色みんながすぐそばにある
まるで別人と感じる自分がそこにいて
ここでいまパソコンを打っている

「いつも今が一番いい」
ずっとそう感じながら暮らしている、ここ二十年くらい
zaroffを初めて訪ねたのは12年前だ
友人の個展を観に行ったのがきっかけで
その数か月後のグループ展にお誘いいただいた、江戸川乱歩の
そうそう、そうだ、そんな流れで
その数年後に、もうすこしゆったりしたグループ展、たしか六人くらいのものにお誘いくださって
春の欠片
そのときご一緒させていただいた作家さんが、今回、同じ会期に二階で個展されている
喫茶[ ε ]へも来てくださったことがあって
一緒に好きなレコードを聴いた
そんなにお話しをしたことはなかった
今回、毎日顔を合わせることができて、話す言葉はすこし増えて
わたしはゆったりした心地でそこにいる
もう、わたしはわたしのままでいられるから

さて、その「わたし」というもの
そんなものはない
いったい誰だ、この想いは、この身体は
いくつもあって、いくつもあって
どれもわたし


いま、飾らせていただいている絵は
油彩、水彩、インクで描いたデッサンのようなもの
みんな同等に壁に並んだ
「カフェオレじゃない」
混ざらずにそこに在る








































# by shokanshu | 2022-01-16 23:24

お店

今日は何日目だろう
個展は残り四日
もう、終わってしまう
毎日のように通う場所ができて
それがなくなってしまうのは
会期が明けたら、ポカンとしてしまいそう
これからもお店は続くのだし、遊びに行けるのだけれど
描いた絵が飾られたあの空間には、もう入れなくなる

空っぽでない空間で
絵とわたしは居て
ココアか珈琲を飲む
あたたかくて眠くなった
























# by shokanshu | 2022-01-15 10:19