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記憶のかけら

静かな朝
鳥の声がきこえた
部屋は薄明かり
カーテンは閉じているので朝日は見えない
ストーブの暖かさのなか横になっていて
寒さを感じないからか
夏休みの気持ちになった
鳥の声をききながら
この夏休みは子どもの頃かな


店の本棚に並んでいるのは
小説、画集、珈琲の本‥
いくつかの絵本から、昨日話題にあがったのはセンダック
ちいさな豆本
チキンスープ ライスいり
子どもの頃家にあってよく読んで、だけど全然意味がわからなくって‥
そんな風に話しかけてくださって
ああ、そのひとの記憶と店の一部がいま重なったんだ
そのことに嬉しくなる

店に訪れてくださる方々は様々
男のひと、女のひと、おじいちゃん、おばあちゃん、こどもたち、赤ちゃんを抱いたママさん‥
みなさんそれぞれに毎日があって
店という場所で時間が重なる
一休みの時間に
ささやかに記憶が重なることがあって
それは
店に置かれるもの、流れる音楽、壁の色
日暮れの光、珈琲の名前、お菓子の焼ける匂い
きっかけはそれぞれに違う
いま 思い出すこと


年内の営業は今日でさいご
どんな一日になるだろう




































by shokanshu | 2018-12-29 08:30

波の音を聴く

そんなタイトルの絵を以前に描いた
今日は絵ではなくて織物
いつかの夏の海を浮かべて
ターコイズブルーに近い色を選んで
昼の眩しさから夜へ
波の向こうの街の灯り
続く海
べつの海岸では遠くの花火を眺めた

外国はどこへ行きたい?
そうきかれて
アフリカ、エチオピアに行きたいと答えたのだけど
もうひとつはフランス
南仏、Villfranche-sur-Mer
23歳のとき、初めて海外へ行った
一人旅
一人で歩いた小さな海岸
いま、もう一度訪れたなら
どんな気持ちになるのだろう
行ってしまえ! と勢いで出かけた旅は
ひとりの自由さ 大冒険
だけど結局、後半は寂しくて泣いていた
今度はだれかと一緒に来たいな
また来るからね! そう心で叫んで帰国した

また行けるかなぁ‥












by shokanshu | 2018-12-27 23:23

ところで

週にいちど通う場所ができました
ところで という名前の店

by the way

扉を開けて、灯りをつけて
カウンターをきれいに拭いて
ちいさな植木を並べる
背伸びしてやっと届く棚には、きれいな瓶が並んでる
アメリカ、カナダ、アイルランド、スコットランド、日本‥
さとうきびのお酒を眺めるとキューバを浮かべ
ドイツのハーブリキュールは、風邪薬にいただいた夜を思い出す
昨夜の甘いお酒は、実家のそばの、いつかのお店

ところで

お酒は、懐かしく思い出されるもの
それから
いまを親しくしてくれる場所



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by shokanshu | 2018-12-25 17:32

昨日と今日と

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昨日と今日と
それから明日への憧れ

昨日の気配は近くにあって
余韻のなかで今日を過ごす
明日への期待
その先は夢かな

まいにちのこと



















by shokanshu | 2018-12-24 02:17

Villefranche

Villfranche-sur-Mer


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by shokanshu | 2018-12-19 23:47

青い光

『青い幻』
串田孫一さんの本を松本で購入したのは何年前か
絵は辻まことさん
読んだはずだけど、思い出せない
本の内容よりも
購入したその時間が思い出される

一泊二日のひとり旅
まるも旅館
初めての街をゆっくり歩いた
見つけた古本屋さんの窓に「串田孫一入荷しました」の貼り紙
わ、孫一さん! 嬉しくなり中へ入った
古本の匂いに包まれながら本を探す
手に取り、レジへ向かう
店主さんとのお喋りは
孫一さんを通して次のヒントへ
予定のない旅に行き先を見つけた















by shokanshu | 2018-12-14 22:16

Blue Moon

パソコンを開いていた
そうだ Je t'aime...を聴いてみるか
youtubeをひらく

珈琲をいれる準備
湯を沸かして豆を挽く
Jean Birkinの歌声はChet Bakerに変わって
注ぎはじめたところで聴きおぼえのあるメロディへ
Blue Moon
Billie Holiday
そのまま歌声が続く











by shokanshu | 2018-12-10 13:21

ラジオ深夜便

今夜のロマンチックコンサートはビートルズ


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by shokanshu | 2018-12-09 02:43

喫茶えいがしつ

閉店後
壁にスクリーンをおろして
脚立にプロジェクターをセットして
今夜観るのは「バグダッドカフェ」
観るというか 聴くというか
店のスクリーンで映すのは初めてかもしれない

毎日映していた頃があった
アルバイト先のすぐそばに安いレンタル屋さんがあって、毎週借りていた(後に見かねた友達がDVDをプレゼントしてくれた)
あの頃部屋にはいつも借りてきた映画がいくつかあった
まだ観ていないビデオが部屋にあることに安らいだ
いつでもそこへ出かけられる
逃避 だったのでしょう
物語が映っている間ここから離れられる
遠くへ憧れられる
毎日映画を観ていた

バグダッドカフェに思い出すこと

浮かぶ人の顔


過去というもの
はて
これをかきながら
もうよいのでは そんな気がしてきた
制作に必要で思い出すことがある気がしてたけど
それはひとつの要素なんだけど
それを描きたいわけじゃない
今のわたしが描くのだから
いまの絵を描きたい




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by shokanshu | 2018-12-07 22:36

林檎のケーキ

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店じゅうが甘い匂い
閉店後
林檎を煮ながら、林檎のケーキを作った
煮リンゴは、珈琲をお待ちいただく間にお出しするもの
夏は冷やして
近頃は温めてお出ししている
ひたひたのお水、グラニュー糖、はちみつを少し
弱火でコトコト煮ている隣りでケーキを作る
林檎のケーキは高校生の頃からよく作るレシピ
友人のお誕生日によく作った
今夜は何を聴きながら作ろうか
Jane Birkinの歌うJe t'aime... moi non plus
この曲に始まるアルバムをかけてみる
懐かしさ
生まれたての頃によく聴こえた曲
(二十歳の頃です)
思い出す風景 いくつかの場面
忘れていることの方がはるかに多いし
辿ってみても、もう飲み込まれることはない

壁を見つめる
青い壁

そうだ
あの頃「青い光」を感じたんじゃなかったっけ
ドーナツとコーヒーがそばにあって
本を読んだ
ぽっかり空いた穴を満たしたくて
短い話を何か月もかけて読んだ
銀河鉄道が最初だったかな
地下の喫茶店で働きながら
夜更けの公園ではトランペットを練習した

青い壁

ここは母校のすぐそば
生まれた頃の記憶に近い場所
週に一度通う学校では
その年頃の皆さんと対話している

林檎ケーキの甘い匂い

縁あってお借りしたこの店舗
この場所で過ごす毎日と
引き寄せられる記憶のかけら
ここの壁だから描きたいと感じるのかもしれない
なぜ描きたいか
きっと
あの頃からそのままにしてしまっているから
浮かべたあれこれをそのままにしている
描きかけの絵
それが気になるんだ




























by shokanshu | 2018-12-06 00:13